一記一遊ブログ

大学生活の中で起こった日々の出来事を日記形式で書き溜めていくブログ。現在1回生。

居合道

今日は居合道部の新刊に参加した。居合道部は大学の体育会に属する「部活動」だ。部活動とはサークルに比べ、本格的で熱心な活動をするのが特徴なのだが、居合道部は他の体育会系に比べて、競技自体の運動量がそこまで多くないのと、比較的自由度の高い練習スケジュールで体育会の中では一番ゆるめという地位を確保しているらしい。

居合道とは、切ることはできないが見た目は刀の模造刀を使って、型の実演を行い、その出来栄えで勝負するスポーツだ。納刀した状態から、向かってくる敵を想定して抜刀、切りつけ、そして納刀という一連の流れを、所作を美しく、動きを力強くして行うのが競技の主眼となっている。

今日この新歓に行ったのは高校の剣道部の先輩が入部しており、勧誘を受けたからで、自分が入部するというつもりはほぼなかったものの、あいさつがてら行ってみることにしたのだ。その先輩は話が面白く、先輩後輩との距離感の近さもあって高校時代はお世話になったのだが、その雰囲気はあまり変わってなさそうで懐かしい気持ちになった。居合道部の活動は大学の体育館の中にある武道場で行われていて、今日は20人弱の部員が集まっていた。まずは道着を貸してもらい、先輩に教わりながら着替えをする。剣道の道着と似てはいるのだが、一番異なるのが帯の存在で、袴の内側に帯を巻き、その帯に刀を差すという構造になっているのだ。外からは見えないが必要不可欠なアイテムなのだろう。

体験会では先輩とマンツーマン形式で刀を差す時のお作法や、抜刀の方法などをレクチャーしてもらった。まず抜刀なのだが、右手で柄を、左手で鞘を持ち、引き抜いていくと微妙に腕の長さが足りず、つっかえる感じになってしまう。そのため、右手で引き抜くと同時に左手で鞘を後ろ方向にスライドさせ、剣先がスムーズに鞘から出るようにする必要がある。思ったより大変だな。こりゃいわゆる居合斬りは相当高度な技だったのか。刀には溝が彫り込んであり、そのおかげで振った時にヒュンッと風切り音がなりやすくなっている。とはいっても、自分で振ってみるとなかなか鳴らず、先輩とのスキルの差を実感した。今度は納刀である。左手を鞘の口部分に添えてそこに刀の根本を沿わせ、左手をガイドとして鞘に剣先を収める。これが結構難しい。まず左手の鞘の握り方が少し独特で、上手く刀をスライドできるように鞘の口部分に密着しつつ刀が通るよう適度に緩めるというのがやや難しかった。

先輩方の技の実演を見たのだが、重い刀も片手で、ブレ無く正確に振っていて、血振りなどの所作もゆったりとして美しい。どうやら、うちの大学の居合道部は全国でも強豪らしく、やはりレベルが高い。振りだけでなく、抜刀、納刀といったある意味もっとも刀らしいことを本気で練習するというのが、この競技の面白さの一つであり、楽しかったが、入部はやめておくことにした。なぜならば、スポーツチャンバラサークルの方に入ろうと思っているからである。やっぱり自分はチャンバラがしたいぜ。